BROCKHAMPTON

【SUMMER SONIC 2019 TOKYO LIVE Report 】
8/18 (SUN) 16:50〜 MOUNTAIN STAGE
 

「キャラ立ちしまくりな「次世代ボーイバンド」が見せた狂乱」

 

MOUNTAIN STAGEでは、ステージ開始前からブロックハンプトン目当てなオーディエンスの歓声が沸き起こっていた。ストリートファッションに身を包んだファンの中には、30分も前からスタンバイしている人も見られ、感度の高いキッズたちからの人気が伺える。ステージ左右には人の手をかたどった青い巨大バルーンが配置され、真ん中にはひな壇のような階段があり、スクリーンには不気味なまでに青く爽やかな空のVJが映し出されていた。
 

ショーは8月23日にリリースされるニューアルバム『GINGER』より、「I BEEN BORN AGAIN」でスタート。まずベアフェイスがイントロを歌いながら現れ、ケヴィン・アブストラクト、ドム・マクレノン、ジョバ、メルリン・ウッド、そしてマット・チャンピオンが順に登場。すべてのパフォーマンス・メンバーが出揃うと、この時点で観客のボルテージは最高潮に! そのまま「GOLD」に続き、ケヴィンが「この曲知ってるか?」と煽ると、すぐにコール&レスポンスが巻き起こる。
 

今回の来日直前にリリースされたチルな「BOY BYE」で一瞬リラックスしたのも束の間、「GUMMY」では観客にモッシュピットを作るように要求。ビートが始まるやいなやキッズがなだれ込み、もはやメタル・バンドのライヴを思わせる様相に。「J’OUVERT」では、それまでカメラに向かってニコニコしていたジョバが大迫力の高速ラップでフロアを沸かし、ヒートアップしすぎたのか、鼻血まで流す健闘っぷり。その後すぐにステージにうつ伏せで寝転がったりしていて、この冗談とも本気ともつかないユーモアラスな狂気も、ブロックハンプトン独特の世界観を形成するのに一役買っていた。
 

また「インターネット最初のアメリカンボーイバンド」を自称する彼ら。確かにメンバー全員でお揃いのシルバーのジャンプスーツを着て飛び跳ねる様はチャーミングだし、客席に向かって手を振れば女子からの黄色い声が上がる様は、確かにボーイバンドの名に相応しい。「SWEET」では汗で髪を濡らしながらリリックを吐き出していたマットなんて、まるでストロークスのジュリアン・カサブランカスのようなカリスマ性すら放っている。
 

彼らの楽曲は基本的にダウナーなものが多いが、音源はどれもビートが際立つアレンジに。メロディアスな「TELL ME WHY」も、ライヴ用にハットのボリュームを目一杯上げたアレンジになっていた。また、ここではドム・マクレノンがTペインも顔負けのメロウなオートチューン歌唱を披露するなど、きちんとメンバーそれぞれの見せ場があるのも好感が持てる。その人数の多さや曲調から、全体的に散漫なショーになるのではないかと危惧していたが、そんな心配は無用。テンポの良いマイクリレーと見事な緩急のつけ方、そしてメンバーそれぞれのキャラクター性のカラフルさに魅せられ、一瞬たりとも飽きることのない大満足のショーであった。
 

●SETLIST
I BEEN BORN AGAIN
GOLD
ZIPPER
BOY BYE
QUEER/GUMMY
STAR
J’OUVERT
SWEET
HONEY
BLEACH
1999 WILDFIRE
BOOGIE

 
(Text by Ayaka Takei)