SONIC REVIEW vol.7 『世界を席巻するPOPアクト』

サマーソニックはオールジャンル型のフェスティヴァルとして、ロック、パンク、ヒップホップ、ダンス、J POPやK POPと年々アクトのバラエティを広げてきたが、とりわけ近年は旬のポップ・アクトを積極的にブッキングし、「今、世界の音楽シーンでは実際に何が起こっているのか?」をヴィヴィッドに伝える場となってきた。2010年代のポップ・ミュージック、ポップ・カルチャーをまさに象徴するカルヴィン・ハリスがヘッドライナーを務める今年は、とりわけ強力なポップ勢が勢揃いしている。

その筆頭として挙げられるのが、カルヴィンと同日のスタジアムに出演するチャーリーXCX。要注目新人として2014年のサマソニに初出演した彼女も、今ではテイラー・スウィフトやケイティ・ペリーに続く新世代のポップ・クイーンの筆頭に挙げられるスターに成長。最新シングルの“Boy”のミュージック・ビデオにはチャーリー・プースやジョー・ジョナス、マーク・ロンソンやONE OK ROCKのTakaまで、総勢60組もの豪華男性アーティストが出演。「男性アーティストが女性アーティストのようにフェミニンでキュートなポーズを取る」というコンセプトも話題のこのMVは、今最もホットな映像として公開1週間足らずでYouTubeの再生回数が1500万回に迫る勢いだ。チャーリーを観ずして2017年のポップ・シーンは語れない!

Charli XCX – Boys [Official Video]

2007年のサマソニでヘッドライナーを務め、「サマソニ=オールジャンル」を印象づけた立役者でもあるのがブラック・アイド・ピーズ。彼らが10年ぶりに出演を果たすのも、今年のサマソニを象徴するビッグ・ニュースのひとつだ。活動休止期間を経て新作の完成も間近と伝えられている彼ら、マンチェスター支援コンサート「One Manchester」での、アリアナ・グランデと共演した大ヒット曲“Where Is The Love”の感動的なパフォーマンスも記憶に新しい。

Black Eyed Peas and Ariana Grande – Where Is The Love (One Love Manchester)

ヒップホップやオルタナR&B、ロックに刺激を与える媒介として、現在のポップ・シーンを語る上で外せないジャンルとなったのが、ジャズだ。ホセ・ジェイムズはロバート・グラスパーと並び名門ブルー・ノートの新たなスターと呼ぶべきシンガー。新作の『ラヴ・イン・ア・タイム・オブ・マッドネス』はコンテンポラリーなR&Bに大きく寄ったサウンドで、心地よく野外のムードを揺らしてくれるはず。“明日の人”でコラボした椎名林檎にその色気を絶賛された、ベルベッドでセクシーな歌声は必聴!

José James – Always There

そんな、「ポップ・ステージ」と化した東京19日のスタジアムで、ロック・バンドとしてポップ・シーンに今最も切り込んでいるアクトとしてエントリーしているのがファイヴ・セカンズ・オブ・サマーだ。その健闘に注目!

5 Seconds of Summer – Hey Everybody!

カルヴィン・ハリスがヘッドライナーを務める年に相応しく、今年はエレクトロ、ダンス系のポップ・アクトも多数エントリー。スウェーデンが誇るスターDJデュオ、AXWELL Λ INGROSSOが満を持してサマソニに登場、東京20日のMOUNTAIN STAGEのトリを務める。この日のMOUNTAINはこの他にも復活を果たしたケシャを筆頭に、DAYA、ジャスミン・トンプソンと注目のガールズ・アクトが勢揃いしており、東京19日のスタジアムと合わせてポップの震源地と化している。80年代のポップを代表するレジェンド、リック・アストリーの出演も話題!

Axwell Λ Ingrosso Ultra Music Festival Miami 2017 [LIVE]
Kesha – Praying (Official Video)
Rick Astley – Together Forever

この他にも注目なのが、ウォーミーでチルなエレクトロ・ソウルで注目度が急上昇中のロンドンのデュオ=HONNEや、ソランジュからカーリー・レイ・ジェプセンまでプロデュースを手掛け、モダン・ポップの仕掛人と化しているブラッド・オレンジも注目のアクトだ。

HONNE & Izzy Bizu – Someone That Loves You
Blood Orange – Augustine (Official Video)

また、「今、世界の音楽シーンでは実際に何が起こっているのか?」という切り口で今年のサマソニを楽しむ上で、絶対外せないアクトが、HYUKOH(ヒョゴ)だ。ソウル、ポップ、ジャズ、フォークと多様なジャンルをミックスさせた斬新なソングライティングによって、韓国のエスニシティを越えた同時代的なサウンドを鳴らしている彼らのステージは、まさに世界の「今」を知る体験になるはず。単独の東阪ツアーは完売、このチャンスを見逃さないでほしい。

HYUKOH(혁오) – TOMBOY(톰보이 뮤직비디오) M/V

この他にもクングス、レイニーのエレクトロ・ポップ勢、デュア・リパやザラ・ラーソンらポップ・ディーバ勢と、今年のサマソニは新人、新世代アーティストもポップで果敢に攻めたアクトが揃っている。彼らを紹介した以前のニュー・カマー特集も合わせてチェックしてみてほしい。

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