Wicked Aura (Singapore)

Wicked Aura (Singapore)

2003年にシンガポールの路上で突然変異の様にして生まれた「人種、距離、言葉」を越境する14人編成の音楽集団。多民族国家シンガポールの中で先住民ながらマイノリティであるマレー系がバンドの8割を占め、特有の豊かなリズム感に電撃のようにマッチしたブラジルの民族音楽サンバのリズムを主要武器とし、まずはバトゥカーダとしてその真価を発揮。シンガポールという国の「明るくクリーンな都市国家」というイメージに反し、様々な問題意識を内包するメッセージ性は、フロントマンであるBUDI(ブディ)の敬愛するセパルトゥラとジェームズブラウンを並列に咀嚼する様な特異なカリスマ性によるところが⼤きく、かつ、彼等のサウンドの重要な側面であるエクスペリメンタルさはフィッシュボーンからレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンに連なる流れの現在進行形であるとも言える。世界有数の大型フェスに招かれ続ける彼らの雑多ながら強烈な音楽性を余すところなく収録した最新アルバム『Beginning The End』(2017) は拳を振り上げながらも踊らずにいられない、正に人類全てに向けての越境ミュージックとなっている。