SONIC REVIEW vol.12 『大人の秘密基地・GARDEN STAGEの魅力を紹介』

サマーソニック東京会場には、スタジアムのMARINE STAGEを囲むように4つの野外ステージが点在している。文字通りビーチ・サイドのBEACH STAGE、スタジアムの外周沿いに設置されたテントISLAND STAGE、ラウド・ロックの聖地と化すPARK STAGE、そして今回ご紹介するGARDEN STAGEだ。

GARDEN STAGEはキャンプエリアに隣接したステージで、キャンパーたちにとってまさに「庭」のように機能しているフレンドリーなスペースとなっている。スタジアムと幕張メッセの間で目紛しく人が行き来する都市型フェス、サマソニならではのエネルギッシュなノリとは少し時間の流れが違うと言うか、独特のチルな空気をまとっているのがこのステージの特徴だ。
昨年まではほぼ邦楽ステージだったGARDEN STAGEだが、今年は一気にそのバラエティを増し、サマソニ内の「大人の秘密基地」のようなラインナップが勢揃いした。

上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト – 「MOVE」ライヴ・クリップ
Jaga Jazzist – ‘One-Armed Bandit’ (Live with Britten Sinfonia)

今年のGARDEN STAGEの大きな流れのひとつがずばり、ジャズだ。ジャズの中でもフェスの野外ステージに相応しいモダンでフリーキーなアクトが集結した印象で、上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト feat. アンソニー・ジャクソン&サイモン・フィリップスや二階堂和美 with Gentle Forest Jazz Bandといった日本を代表するアクトから、ノルウェーのフリーク・ジャズの異才集団ジャガ・ジャジストらが両日にわたって祝祭を盛り上げてくれるはず。

BADBADNOTGOOD x Tyler, The Creator – Seven

さらにはジャズとヒップホップ、エレクトロ・ソウル、ストリート・ミュージックとのミクスチャー、洋邦の「ジャズ新世代」と呼ぶべきアクトのエクスペリメンタルなパフォーマンスにも要注目だ。フランク・オーシャンやオッド・チューチャーの面々からも絶賛されているBADBADNOTGOODや、日本のcero、SANABAGUN.ら最先端のアクトが勢揃いしているのだ。

yet / clammbon(クラムボン)
Hiatus Kaiyote – Boom Child (Live Alive on Fuse TV)

また、スタジアムやMOUNTAIN STAGEといった場所でも余裕でやれるだろう、破格のプレイヤビリティと人気を誇るクラムボンのようなバンドがさくっと登場するのもGARDEN STAGEのポテンシャルだ。今最も注目されている海外ライヴ・アクトと言っても過言ではないハイエイタスカイヨーテや、moe.といった凄腕アーティストたちの、GARDEN STAGEの親密な空気の中だからこそ生まれるだろうディープなパフォーマンスを見逃さないでほしい。

リア・ドウ (Leah Dou) – My Days(日本語字幕付)

この他にもハナレグミや元ちとせといったシンガー・ソングライター勢、チルな空気にぴったりはまるだろうSpangle call Lilli line、そして、フェイ・ウォンとドウ・ウェイという中華圏最強のアーティストふたりを両親に持つ歌姫、リア・ドウのサマソニ・デビューもサプライズのひとつ。大人っぽいけれど大人しくはない、刺激的な音をリラックスして楽しめる余裕の空間、それが今年のGARDEN STAGEなのだ。