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MATISYAHU

 ボブ・マーリーに通じるラスタな精神(=ラスタファリズム)と、フィッシュに代表されるジャム・バンドの持つ自由でオーガニックなヴァイブをかけあわせたサウンド、さらにその独特なビジュアルで、孤高の存在感を醸し出しているマティスヤフ(あだ名:ひげレゲエ野郎)。日本デビュー盤である『ユース』は、全米チャート初登場4位を記録するなど、世界的にその名を浸透させた彼が、3年ぶりにサマソニにやってくる!

 金曜の日没から土曜の日没までは祈りに集中するため、音楽活動をいっさいしないなど、かなり厳格なユダヤ教信者としても知られる彼。ゆえに2006年に登場したサマソニのステージでは、灼熱の会場だったのにも関わらず、熱を大量に吸収しそうな黒のスーツと帽子(ユダヤ教信者のスタイル)で汗だくのパフォーマンスをし、観てるこっちもうだる気持ちにさせた彼(ただパフォーマンス自体はとても魅力的なもので、最後には彼の格好なんて忘れて、繰り出す魂のリディムに飛び跳ねていた)。しかし、最新作『閃光のスペクトラル』のアーティスト写真を見ると<あれ?>と拍子抜けしてしまった。トレードマークであるひげはあるものの、パーカをかぶり、ヒップホップを彷彿させる現代風なスタイルへと変貌していたのだ(レコード会社の担当ディレクター氏に話を聞いたところ、改宗はしていないとのこと。スタイルの変化は暑さのせい?)。またサウンドに関しても、前作で表現したストイックで鋭さのあるレゲエ・トラックばかりでなく、例えば先行トラックである「ワン・デイ」においてはスケール感のあるアンセム級バラードを披露(個人的にはエ●グマみたいと思った)したりと、これまでと異なる赴きもあり、新しいドキドキ・ワクワク感を味わえる充実の仕上がりになっている(アルバムは8月12日発売なので、もうしばらく待ってください)。

 サマソニでは、そんな最新作のナンバーを中心とした構成になっていくだろう。だから、前作のようなサウンドを期待していた人には、「レゲエじゃねーじゃん」と手にしていたプロペラ用タオルを仕舞う瞬間があるのかもしれない。しかしその手を止めて、その放たれるリディムやメッセージを(言葉がわからなくとも)魂で聴き取ってほしい。すると、前作とは何ら変わらない、いやより研ぎすまされた彼の愛と闘志を感じ、エキサイティングな気分を味わえるだろう。またそのスピリットを感じたら、きっとみなさんの魂はネクスト・レベルへと導かれるはずだ。

 前回を遥かに超える、感動とスペクトラルが降臨すること確実のステージ!いざ、めくるめく<ひげレゲエ>ワールドへ!!

(松永 尚久)